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#049 一輪の綿花から始まる倉敷物語
旧柚木家住宅(西爽亭)
旧主屋に付属する座敷棟で、木造平屋建・本瓦葺きの建物で、天明年間(1781~1789)に建てられたと伝えられる。備後国神辺出身の儒学者である菅茶山によって「西爽亭」と名付けられた。 西爽亭を構成する座敷棟・御成門・茶室および庭園の中で、建築上特に優れているのが、御成門と座敷棟にある式台玄関である。通りに面する御成門は、本瓦葺きの薬医門形式で、屋根の四隅に意匠の凝った鬼瓦を乗せている。式台玄関は幅が2間あり、入母屋の屋根で、凸型に緩やかに傾斜したむくりのある唐破風様の妻飾がついている。 式台玄関を入ると、「取次の間」「次の間」「上の間」と続き、「次の間」「上の間」は、内部の仕上げこそ格別華美というわけではないが、天井が比較的高く、ゆったりとした数寄屋風の書院になっている。さらに奥へ進むと湯殿・小便所・大便所・手洗いが配置されており、江戸時代の上級武士の生活の様子がうかがわれる。 屋敷地の南に建つ茶室は、台目3畳と中板からなる特異な平面をもつ部分と、庭の傾斜した部分に懸造状に建てられた台目二畳の煎茶席で構成されており、美しい意匠をとどめている。
備中松山藩に仕えた玉島の庄屋・柚木家の旧宅で、玉島町並み保存地区に残る江戸中期の庄屋建築。往時の港町の繁栄を見ることができる。
【文責】 倉敷市 日本遺産推進室
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